
年齢や性別に関係なく、多くの人々がSNSを利用しています。近年では多種多様なSNSプラットフォームが広く普及しており、企業のマーケティング活動でも幅広く活用されています。
特にInstagramを活用したマーケティングは視覚的な魅力を最大限強調できるので、さまざまな業界で良い成果を上げています。
今回は、Instagramマーケティングを行うメリットやデメリット、具体的な戦略の立て方についても詳しく説明します。
Instagramマーケティングとは?
Instagramマーケティングは、インスタグラムを活用して商品やサービスのプロモーションを行い、ビジネスの目標を達成するためのマーケティング戦略です。
現在、インスタグラムは3,300万人以上のユーザーが利用し、年齢層や地域にわたって幅広く普及しています。
また、日本のユーザーはインスタグラムで見かける情報をきっかけに商品やサービスを購入する傾向が高いため、企業にとって非常に魅力的なマーケティングプラットフォームとなっています。
そのため多くの企業が自社の商品やサービスをプロモーションし、認知拡大や購買促進などの効果を実現するため、インスタグラムで積極的な活動を展開しています。
Instagramと他SNSとの違いとは?
Instagramは同じソーシャルメディアのFacebookやTwitterとは大きく異なる特徴を持っています。
主要なソーシャルメディア・Instagramは写真や動画がメイン
・Facebookは実名制だから知っている人とつながりやすい
・Twitterは拡散性が一番高い
それぞれの特徴をみてみましょう。
Instagramは写真や動画がメイン
Instagramは写真や動画を利用した投稿が特徴です。他のSNSと比べて拡散力が低い傾向があります。
また、投稿の表示はアルゴリズムによって決まるため、時系列順に表示されるわけではありません。ハッシュタグやおすすめ投稿からユーザーにアクセスされることが多いです。
Facebookは実名制だから知っている人とつながりやすい
Facebookは実名制のため、自社を知っている人々(仕事関係の方や知人など)とつながりやすいのが特徴です。文章のみの投稿または文章に写真(動画)を組み合わせた投稿ができます。
他のSNSと比較して情報の拡散力が低い傾向があるため、企業のニュースやキャンペーンなど、ビジネスシーンでの活用に向いています。
Twitterは拡散性が一番高い
Twitterは拡散性が最も高いプラットフォームです。文章のみの投稿または文章に写真(動画)を組み合わせた投稿が可能です。
リツイートやいいね、おすすめ投稿によって表示されます。他のSNSに比べて情報が迅速に拡散されやすく、トレンドやニュース関連の情報の発信に適しています。
Instagramマーケティングのメリット
Instagramを活用したマーケティングを行うメリットについて解説します。
Instagramマーケティングのメリット・ユーザーの購買意欲を引き出すことができる
・ユーザーと直接コミュニケーションが取れる
・認知を拡大できる
・SNSでブランディングができる
ユーザーの購買意欲を引き出すことができる
Instagramは視覚的なアピールを得意としているため、自社商品やサービスを視覚的に伝える手段として非常に有効です。
魅力的な画像を定期的に投稿することで、ユーザーの「欲しい」「訪れたい」「試してみたい」といった感情を引き出すことができます。
Instagramユーザーは思い出を共有したり、自身の生活の豊かさをアピールしたりして『感動を共有したい』と考える傾向があるため、「インスタ映え」要素を意識することでユーザーの購買意欲を刺激できるでしょう。
ユーザーと直接コミュニケーションが取れる
Instagramはコメント機能やダイレクトメッセージ(DM)機能を備えており、これらを通じて顧客となるユーザーと直接コミュニケーションを取ることが可能です。
このコミュニケーションを通じて、顧客からの実際の意見やフィードバックを集め、商品やサービスの改善に役立てることができます。
ユーザーに対し適切かつ丁寧に対応することで顧客満足度を向上でき、フィードバックを提供したユーザーがリピーターになる可能性が高まります。
認知を拡大できる
Instagramは3,300万人ものユーザーが利用しているため、このプラットフォームを活用することで、商品やサービスの認知度を大きく拡大できます。
適切な運用方法を選択することで、知名度の低い商品やサービスでも露出を増やすことは可能です。
そのため、新たに認知度を高めたいと考える企業にとっても、インスタグラムは非常に有益なプラットフォームだと言えます。
SNSでブランディングができる
投稿する写真や動画を通じて、企業やブランドのイメージを構築することは「ブランディング」において非常に役立ちます。
投稿されるコンテンツのメインカラーやシチュエーションを統一することで企業独自の世界観を形成できます。さらに、Instagramならではの視覚的なプラットフォームを活用して自社の魅力を最大限に伝えることが可能です。
統一された世界観を持ち続けることで、消費者にとって「この商品を見たらこの企業を思い出す」といったブランドの確立ができます。
Instagramマーケティングのデメリット
Instagramマーケティングのデメリットを紹介します。
Instagramマーケティングのデメリット・他SNSより拡散力が弱い
・運用リソースを割く必要がある
他SNSより拡散力が弱い
InstagramはTwitterのようなリツイート機能が存在しないため、投稿を簡単に拡散できません。アカウントをフォローしていないユーザーに情報を届けるためには、ユーザーが発見タブで探したり、ハッシュタグでの検索をしたりしなければいけません。
より多くの人に投稿を届けるためには、フォロワーを増やす必要があります。
運用リソースを割く必要がある
Instagramは画像と動画を共有するプラットフォームであるため、テキストだけでなく『ビジュアルコンテンツの制作』が必要です。
このため、画像と動画の制作に慣れていない企業にとっては、リソース(人員やノウハウなど)を確保するためにかなりの労力と時間が必要となることがあります。
Instagramマーケティングの始め方
Instagramマーケティングを始めるには、以下の流れで取り組みましょう。
Instagramマーケティングの始め方①Instagramマーケティングの目的を明確にする
②自社に合うターゲット層を選定する
③コンテンツ戦略を練る
④ターゲットに適した投稿タイミングを検討する
⑤ハッシュタグを活用する
①Instagramマーケティングの目的を明確にする
Instagramマーケティングを開始する前に、まずは明確な目的を設定しましょう。
・自社のブランドイメージを向上させるために行うのか?
・商品の売り上げを増やすために行うのか?
・知名度を高めるために行うのか?
これらの目的を明確にすることによって適切なコンテンツの投稿や投稿頻度など、具体的なマーケティング戦略を立てることができます。
②自社に合うターゲット層を選定する
自社の商品やサービスに関心を持ちそうな人々に対して効果的な投稿を行うために、ターゲット層を設定しましょう。
たとえば、女性向けの化粧品やファッションアイテムを提供する企業の場合、20〜30代の女性を主要なターゲット層として設定します。
ターゲット層を特定することで、その対象層が好みそうな投稿やアプローチを考えることができるようになるので、より効果的なコンテンツを提供できるようになります。
③コンテンツ戦略を練る
Instagramに投稿するコンテンツは、ブランドのイメージや目的、ターゲット層に合わせて慎重に選定する必要があります。特にInstagramマーケティングを実施する場合、投稿内容の一貫性が非常に重要です。
途中で投稿のテイストやコンセプトが変わると、ユーザーが戸惑ったり離れてしまう可能性が高まります。
そのため、投稿を開始する前に、どのようなコンテンツを共有するべきかを検討し、統一性のあるコンテンツ戦略を確立することが重要です。
④ターゲットに適した投稿タイミングを検討する
投稿するタイミングは非常に重要です。フォロワーやターゲット層が最もアクティブな時間帯に投稿することで、コンテンツが多くの人に表示され、注目される可能性が高まります。
例えば、夜の20時から22時のようなゴールデンタイムは一般的にアクティブな時間帯です。この時間帯に投稿することで、より多くの反応や対話を得ることができるでしょう。
ターゲット層の行動パターンに合わせて投稿タイミングを調整することで効果的なマーケティングが可能となります。
⑤ハッシュタグを活用する
ハッシュタグを効果的に活用することで、自社アカウントに関心のあるユーザーが、自社の投稿を見つけやすくなります。
適切なハッシュタグを使用すれば、より多くのフォロワーに投稿を届けることができます。
Instagramマーケティングを行うコツ
Instagramマーケティングを行うコツについて解説します。
Instagramマーケティングのコツ・統一感のあるコンテンツを投稿する
・魅力的なプロフィールを設定する
・保存数を意識した投稿を心がける
統一感のあるコンテンツを投稿する
先述でもお伝えしましたが、Instagramでは『一貫性のある世界観』を築き上げることが非常に重要です。
たとえば、花に関連するコンテンツに焦点を当てていたとします。この場合のテーマである「花」を中心に投稿を続ける必要があり、間に異なる要素のコンテンツは掲載しないようにしなければいけません。
フォローしてくれたユーザーは「花」に興味がある人たちなので、途中で投稿のテーマが変わると混乱してしまい、フォローを解除される可能性が高くなります。
魅力的なプロフィールを設定する
ハッシュタグ検索などを通じて投稿を発見したユーザーは、そのコンテンツに興味を持つとアカウントのプロフィールをチェックします。
プロフィールの「アイコン」や「自己紹介文」を通じて、個性や企業文化を伝え、ユーザーからの信頼を築きましょう。
保存数を意識した投稿を心がける
投稿後、通常「いいね」や「コメント」などのエンゲージメント率に注目する人も多いですが、実際には「保存数」も重要な要素となります。
Instagramのアルゴリズムで、保存された投稿はユーザーにとって有益な情報であると見なされます。したがって、「保存数」の増加は、ユーザーのニーズに合致していることを示します。
ハッシュタグ検索結果においても優先的に表示されるなど、フォロワー数を増やしやすい状況を構築するのに役立ちます。
ユーザーが保存して後で見返したくなるような魅力的な投稿を行いましょう。
まとめ
Instagramは比較的若年層向けのSNSプラットフォームであると言われてきましたが、近年のユーザー数の増加によって、若年層以外の層にも影響を与えられるプラットフォームとなっています。
Instagramマーケティングは、適切に活用することで大きな成果を得られる可能性があります。
成功を収めるために、まずは運用の目的を明確にし、その目的に合致した戦略を策定してコツコツと実行していくことが肝心です。