

近年では、SNSの利用者拡大に伴い、SNSを活用した広告宣伝活動を展開している企業も少なくありません。そのため、自社でも広告宣伝にSNSを活用したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、SNSのプラットフォームは数多くあり、どのプラットフォームを使うのが良いか悩みます。
そこで本記事では、代表的な5つのSNSプラットフォームについて、特徴・強みおよび活用するにあたっての注意点を詳しく解説します。
これから、SNSを活用し広告宣伝をする予定の企業担当者の方には、役立つ情報ですのでぜひ最後までお読みください。
5大SNSの機能・特徴の比較
日本国内での利用者が多いSNSプラットフォームは、以下の5つです。
・X(旧Twitter)
・Instagram
・LINE
・TikTok
・Facebook
それぞれのプラットフォームの機能や利用者層を示した表が、下表です。
プラットフォーム | 利用率 | 概要 | 利用者層 |
X(旧Twitter) | 46% | 匿名登録制SNS。拡散性が高く、リポスト(リツイート)されるとフォロワー外にもリーチできるというオープン性が特徴 | 若年層がメインであるが、40-50代でも利用者は多い |
49% | Facebookも運営しているMeta社が運営する写真・動画共有SNSサービス | 20代の女性が中心利用者層 | |
LINE | 93% | メッセンジャー型のクローズドSNS。LINEのユーザー同士で、無料でメッセージのやり取り、音声通話、ビデオ通話が可能 | 全世代 |
TikTok | 25% | ByteDanceが運営するショート動画に特化したSNSサービス | 10代の利用者が最も多く、中でも女性の利用者が多い |
33% | アメリカのMeta社が運営する世界最大の実名登録制SNS。SNSメディアの中では歴史があるメディアの一つ | 利用率が一番高い年代は30代男性 |
5大SNSの特徴・強み
ここでは、5大SNSの特徴および強みについて、詳しく紹介します。
X(旧Twitter)
Xは、以前はTwitterという名前で親しまれておりましたが、イーロン・マスク氏が買収し2023年にサービス名が「X」となりました。
特徴
X(旧Twitter)は、若年層に人気のあるSNSプラットフォームです。しかし、40~50代といったミドル世代の利用者も比較的多いです。
リポストによる拡散性が高いプラットフォームであり、認知度拡大・エンゲージメントの向上・ブランディングなど、幅広い用途で活用ができます。プロモアカウントによるタイムラインへのプロモーション表示が可能です。
基本的に、140文字以内のテキスト投稿がメインであり、誰でも匿名で気軽に情報発信ができるといったメリットがあります。
匿名で投稿されたポストが、リアルタイムに一気に拡散する反面、炎上しやすいプラットフォームでもあります。
強み
X(旧Twitter)の強みは、先ほどもふれたように「拡散性の高さ」です。拡散性という観点では、他のSNSに比べて特に高い点が強みです。いわゆる”バズる”ポストをすると、一瞬のうちにポストした内容が拡散されます。
Instagramは、写真・動画共有SNSサービスであり、女性の利用者が多いプラットフォームです。
特徴
利用ユーザー層は、10代~20代といった若年層の女性が中心であり、30代~50代のユーザーも少なくはありません。
Instagram広告には、「写真広告」「動画広告」などさまざまな広告フォーマットがあり、自社の利用目的に適したフォーマットが利用できます。
広告運用やコンテンツ投稿をすることで、商品やサービスの認知度拡大やファンづくりを得意とするSNSプラットフォームです。
画像や動画を使って視覚的・聴覚的に商品・サービスの訴求ができる点も特徴の一つです。Instagramを活用した広告には、質の高いコンテンツ制作が必要不可欠であり、運用目的を明確にし、一貫性のあるコンテンツ発信を行わないと、宣伝価値を享受することが難しいといった面もあります。
強み
Instagramの特徴は、写真や動画を中心としたプラットフォームである点と、利用ユーザーは若年層の女性が多いという点です。
そのため、ファッションや化粧品などの商品の宣伝広告媒体としては、相性が良い点がInstagramの強みといえるでしょう。
LINE
日本国内で利用率がもっとも高いSNSプラットフォームが、LINEです。若年層から高齢層までの幅広い層で利用されています。
特徴
利用者の多さから、日常生活になじみの深いメッセージツールです。LINEは5大SNSの中で唯一のクローズ型のSNSプラットフォームです。クローズ型とは、自分が投稿・共有した内容が、そのSNSを使う特定の個人・グループにしか公開されない形式です。
LINEのアプリ上やLINE広告ネットワークに対して、テキストやバナーなどでの広告発信が可能です。
クローズ型のSNSプラットフォームではありながら、双方向でコミュニケーションが取れるため、ユーザーの囲い込みや特定の商品・サービスのファンになってもらうという点では、有効なプラットフォームといえます。
強み
LINEは、1対1でメッセージのやりとりができるため、先ほどもふれたようにユーザーの囲い込みやファン化に効果を発揮するSNSプラットホームです。
また、ユーザーの住んでるエリアや性別・年齢はもちろんのこと、ユーザーがどのようなことに興味関心を持っているかといったデータも所有しています。そのため、ターゲットを絞り込んでコンテンツ配信ができるという点も、LINEの強みといえます。
TikTok
若年層の利用率が非常に高い、SNSプラットフォームがTikTokです。
特徴
TikTokは、中国のテクノロジー企業であるByteDance社が運営する、10代を中心とした若年層に圧倒的人気があるSNSプラットフォームです。
ショートムービーを撮影し、投稿する動画共有サービスであり、「起動画面広告」「#チャレンジ」「インフィード広告」といった、主に動画を使った3種類の配信方法が用意されています。
インフルエンサーが主に利用しており、”バズる”動画が配信されたときには、多くのユーザーを巻き込んだ拡散が狙えるため、TikTokを活用した広告も有望といえます。
また、スマートフォンで見られることを前提としているため、縦型フル画面で動画が表示されます。サクッと没入感のあるコンテンツを楽しめる点が、多くのユーザーに支持されています。
強み
TikTokの強みとしては、動画を主体としたSNSプラットフォームであることから、ユーザーの記憶に残りやすい点が挙げられます。そのため、広告宣伝効果も期待できるプラットフォームでしょう。
比較的高い年齢層に利用されている、SNSプラットフォームがFacebookです。
特徴
Meta社が運営する実名登録制のSNSプラットフォームです。氏名・出身校・勤務先などの情報を登録して利用するという特性上、すでに面識のある友人や仕事関係の人たちとつながることが、このプラットフォームの主な目的です。
プラットフォームの特性上、リアルな人間関係が反映されるため、他のSNSに比べるとフォーマルな印象を受けます。
30代~40代のユーザーが多く、若年層の利用者は比較的少ないため、若年層をターゲットとした訴求には不向きという点も特徴の一つです。
また、他のSNSプラットフォームと比べると、閉鎖的なサービスであることから、拡散力にはあまり期待できないという特徴もあります。
強み
Facebookのもっとも大きい強みは、ユーザーの個人情報が正確に登録されていることが多いため、広告を打つ際にターゲティングの精度が高い点です。

広告宣伝活動におけるSNSの使い分け
ここでは、広告宣伝活動におけるSNSプラットフォームの使い分けについて、紹介します。
広告予算を使えるなら、まずFacebookから検討
広告宣伝活動に多くの予算が割り当てられている場合は、まずはFacebookを活用して広告宣伝を打つとよいでしょう。
Facebookは、ターゲティングに使える情報を多く持ち、細かくターゲットを絞り込むことができます。また、情報の精度も高いという点もFacebookの活用をおすすめする理由の一つです。
ただし、Facebookの利用者層は比較的年齢が高いため、自社の商品・サービスとマッチするかどうかは充分に精査が必要です。
写真や動画などの視覚的に魅力のあるコンテンツを量産できるなら、Instagramと相性がいい
Instagramは、ユーザーの購買行動への影響力が強いプラットフォームであるといわれています。その理由は、Instagramは購買の意思決定をするための、情報取集に強みがあるためです。
また、ショップ機能を装備しているため、Instagram内で集客から販売まで一気通貫に行えるといった点も、購買行動への影響力が強いといわれるゆえんです。
一方、懸念点としては利用者層に偏りがあることから、商品やサービスによって相性の良し悪しが大きく、Instagramを活用するか否かは充分な検討が必要でしょう。
自由度が高い運用体制と投稿量を確保できるなら、X(旧Twitter)が効果的
X(旧Twitter)は、広告宣伝のためにポストした内容が”バズる”と、瞬間風速的に情報が拡散し、一気に認知度が高まるという特徴があります。
また、リアルタイム性が高いという特徴もあることから、特にエンタメなどの「同時に楽しむ」系統のサービスとの相性がよいといわれています。
若い世代がターゲットで、動画素材と製作リソースが確保できるなら、TikTokが効果的
若年層への広告宣伝活動という視点では、TikTokも効果的なプラットフォームといえます。トレンドになっている動画ジャンルや音楽を把握し、TikTokユーザーが好みやすい動画を制作できれば、若年の新規層へのリーチが充分に期待できるでしょう。
一方、TikTokに相応しい動画の企画・撮影および編集する人的・物的リソースがないと、TikTokで購買を訴求することは、難しいといえます。
LINEは全世代に広まっているSNSであるため、幅広い年齢層をターゲットとして想定できる
LINEは全世代が利用しているSNSプラットフォームであるため、幅広い年齢層をターゲットとした商品・サービスの購買訴求には適しているといえます。
また、メッセージがプッシュ通知で表示されるため、メールや他のSNSプラットフォームに比べて、情報がターゲットに届きやすいというメリットがあります。
さらに、「クーポン配信」「ショップカード」「リッチメニュー」の設定など、顧客体験を向上させるための機能も充実しており、購買意欲をそそる効果が期待できます。
1対1のチャットや通話機能を活用して、顧客からの問い合わせ対応や予約管理を効率的に行うことも可能というメリットもあります。
その他押さえておきたいSNS
ここまで、5大SNSプラットフォームについて、詳しく紹介してきましたが。その他にも注目すべきSNSプラットフォームが以下の4つあります。
・YouTube
・note
・Linkdin
・Threads
それぞれのSNSプラットフォームについても、簡単に紹介します。
YouTube
YouTubeの利用者層は、全年代バランスよく利用されています。そのため、あらゆるターゲット層に対して商品・サービスを訴求できるプラットフォームです。
動画広告を配信できるほか、自社コンテンツの運用で取り扱っている商品・サービスの認知拡大およびファン化を狙うことも可能です。
また、YouTubeで絶大な支持を得ているクリエイター(YouTuber)と提携し、インフルエンサーマーケティングを実施することも得意とするSNSです。
note
noteは文章をメインとした記事コンテンツを配信・共有できるSNSプラットフォームです。自社の公式サイトの代わりに使用したり、コンテンツを配信する場として活用したりと、さまざまなシーンでビジネスやマーケティングに役立てられるプラットフォームです。
Linkdin
Linkdinは、Facebookのように実名登録制のSNSプラットフォームであり、ビジネス上の付き合いがあるユーザーと、ダイレクトメッセージで交流ができます。
他のSNSと違う点としては、プライベートでの利用を排除している点が挙げられます。そのため、仕事の成果や転職情報を共有したり、気になるニュースに対する見解を述べたりと、ビジネスに関する交流を目的とした、SNSプラットフォームです。
Threads
Threadsは、最大500文字の文章と画像・動画が共用できる、Ⅹ(旧Twitter)に似たサービスです。XやInstagramに投稿をシェアする機能があることから、拡散されやすいSNSプラットフォームといえるでしょう。
SNSの機能を比較し、自社の広告宣伝に有効なSNSを活用しよう!
本記事では、5大SNSプラットフォームの特徴や強み、広告宣伝活動での活用方法や使い分けの考え方を中心に解説してきました。
それぞれのSNSプラットフォームには、強み・弱みがあるため、強みを活かして自社の広告宣伝に積極的に活用することをおすすめします。
初めてSNS運用を活用しようとされる方はクラプロへご相談ください
本記事では、SNSを活用した広告宣伝を行うにあたり、それぞれのSNSの特徴や強み・広告宣伝活動での使い方を紹介してきました。
SNS運用は、企業側にとって大きなメリットがあります。ぜひ積極的に活用し自社のファンを増やしてみてはいかがでしょうか。
